「プレーンで」(スキマスイッチ ARENA TOUR07 "W-ARENA"in大阪城ホール)

匠っ!!
狂気と嘆きの振動を、大橋卓弥の声を媒介に自在に彩ってく。すごい、すごいよこのチーム。深い執着が生む激情を、柔らかく繊細に軽やかに、そして時にはむきだしのまま魅せてくる。あぁあ、騙される。血潮の鼓動の生々しさも、皮膚を通すと人肌になってちょうどいいような。そのまんまだと傷つけたり蝕んでったりするかもしんない灯火の種を、音楽という気持ちいいものへと変換する手腕。三時間見せつけられた。絶品なんですって。
アリーナ報にまったく心配してなかったけど、ただもう気持ちよかった。大橋くんの声を先頭に、ぐいぐい音が迫って包んでく。グッドミュージックをグッドサウンドで。これ以上の幸せがあるか。広い風呂にたっぷりのお湯で浸かる贅沢。例えがみみっちいか?
スキマのライブはものすごく久々だったんすが、スターのスターっぷりは多少のお気遣いという成長を感じつつも顕在でしたわ。彼を気持ちよくさすために、なかなかこちら大変ですぜ。ふれて〜のテンポ早い手拍子とか、要求する時間の長さがマジ鬼。スターにしきのに次いでスターを冠せるのは彼しかいないんじゃないかと思う。スター大橋、ミラーボールの様な銀のシャツがまばゆかった…。スターがスター性を発揮すればするだけ、常田さんの控えめと見せかけた自己主張にキュンとなります。
そんなスターもしかし、初アリーナツアー最終日を向かえ感慨深そうでした。泣くんじゃないかなこの人って、ちょっとだけ思った。そんくらい言葉に歌に、想いが溢れてた。立ったまま深く頭を下げる大橋くんと、座ったままお辞儀する常田さん。ありがとうの気持ちを、言葉で態度でそして音楽で。めいいっぱい伝えてくれた夜でした、ライブ行って「ありがとう」を伝えられる度に思うことだけども、こちらこそどうもありがとう。スキマスイッチが紡いでくれる音楽を、空間を、これからも楽しみにしております。
そんな節目に際して、「ワリーナ」読みの豪胆さがこれまた愉快。