フジファブリックin日比谷野音

LIVE モノノケ

野音行ってきました。ざっくり云っちゃうと嬉しくて楽しくて寂しかったです。でも何よりモノノケ本人等に哀しむ前にやれることがあるの証明して貰ったんで、ニヤニヤ笑いも起きるんです。「IｖFUJIFABRIC」の缶バッチに恥じることはなし。


初指定席、初（ワンマンでの）野外で熱や音が分散する環境。そして新体制での（公式上の）初お披露目。初めてだらけに違和観抱き、様子見ムードが漂う客席側。その距離を埋めるように足りないものを補うように、今まで以上にグイグイ前に出た密度の濃い演奏をぶつけてくるモノノケ。会場を音で引っ張ってました。
違和観引きずってた客側も、打ち上げ花火・追っ手け〜のモノノケタイムから陽炎やダンス2000のキラーチューンの流れで一気に飲み込まれてって、双方の温度が絡みだす。ただやっと絡み出した、と思ったとこで今回は終演に。欲を言えばあと30分欲しかった。あと30分あればこの熱が更に昇華できた確信があります。客が心の準備出来てなかった中で、だけどもだからこそメンバーが（本人らも云ってたんすが）積極的に挑んできた。新体制の意欲をビシバシ感じました。それが嬉しかったこと。

野音スペシャルということか、珍しい曲に新曲も織り交ぜ構成。「消えるな太陽」に転調激しいアレンジで再会。まだちょっとぎこちなかったけど、相変わらずの気持ち悪い気持ち良さで攻めてきます。そして夕日沈む直前野外でこの曲聴けるのにゾワゾワ。新曲は2曲のうち後半やったのが「サンセット〜サンライズ〜」と言葉遊びのうっとおしさがたまらない。最初「桜の季節」から始まるのは予想通りとして（しかし絶対聴きたかったよ）、締めを「線香花火」なのもしてやられたぜモノノケ。
「地平線〜」のアレンジも少し変えてきて、不協和音スレスレの狂和音に一瞬殺されるかと思いました。そぉいう迫力、徐々に身に付けてやがる。「今」のフジファブックの音に会えて、嬉しくて楽しくてしかたなかったです。

そんな風にものすごい充実した夜でしたが、終演後に野音DVD先行予約の列に並んでる時にふと「あー、でもこのDVDには足立くんいないんだよな」と思っちゃったらやたら寂しい気持ちになりました。「今」のファブを感じることにライブ中は夢中で気になんなかったけど、終ってやっぱドンきちゃった。
いなくなるっ事はて未来を共にできないって事は、新しい喜びを共有できないって事なんだと思い知りました。こないだまで初PV集だ！の喜びを分かち合えて、初野音だ！の喜びも分かち合える予定だったのに。もう初ライブDVDだ！の喜びには、そこには足立くんはいないんだよな。そればっかは言ってもしょうがないし、納得も理解もしてるけど。ただ無性に寂しくなりました。

ものすごい感傷なのは自覚してますけど、志村が今回の形態を「フジファブリックfeat城戸ヒロシ」と紹介したのに感情を持ってかれました。正規ドラムの席が抜けたままだけど、今のmore betterを尽くす。先に進むモノノケを誇らしく思います。だけどまだ痛むし、痛ませときます。
「またいつか野音やります」と最後に志村が言ったんですが、今度はbestなファブと会いたいな。そして客側もね、様子見で恐る恐るなんかじゃなく万全の心持ちで迎えてあげたい。富士急の前の、いつかの約束。痛みの分だけきっと喜びも深いだろうからね。

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演奏面グイグイきた半面で、MC時はメンバー緊張してた印象受けました。志村はそりゃいつも駄目だめMCですけど、なんかやっぱいつも以上にテンパってた印象でした。駄目MCなりに普段は空気の「輪」というんですかね。志村の必死のコミュニケーション（ひとり喋りはいっぱいいっぱいなのでとりあえずダイちゃんにふっとけ）、にダイちゃんが答えたり無視ったり、それに総くんがチャチャ入れて、加藤さんは（加トークの）出番待ち。そんでまぁこれまでは足立くんの笑い声が被ってゆるい空気が生まれてたんですが、そぉいう輪が上手く機能せず今回はわりかしぎこちないままだった印象。
だからこそ、そぉいう時のダイスケ頼み。テンパリ志村とマイペースに交わす会話で失笑浮かびながらも和みます。きっと夏もダイスケをエイドするとみせかけて、ダイスケにエイドされるんだよ。そんなダイちゃんが野音限定Tシャツの犯人でした。身体張ってくれるあなたには、身体張って答えるよ。ロックインに着てくからな！（ただし3日目。

「珍しくメンバー紹介」（本人談）に続いて志村が叫んだのは「とりあえず山内」。困った時の長男（ダイちゃん）か末っ子（総くん）頼みの駄目さと気安さが透けて見えて半笑い。続く「加藤慎一！」の気合の入れようにはメンバの加藤さんラブっぷりが伺えて微笑まし。
そして城戸さんを紹介した後にはに口を閉ざし、意図的にダイちゃんをするー。お約束にみんなニヤニヤ。そして自分自身も紹介しないもんだから、まったくメンバー紹介として成り立ってない。そんな最低さがいと愛し。

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初体験の城戸さんのドラムはさすがというか、上手かったです。ハネっかえりが堅い印象で、独特のハリに色がないわけじゃないけど無機質な物質をなんか想像しちゃう。でもファブの音にあってたと思います。そういう意味での違和観はなかったです。しばらくは城戸さんがサポートして下さるみたいなんで、夏にはまたどんな音で出会えるか楽しみですわ。

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以下徒然と
・日比谷野音（+武道館）でロックをやるということ。お膝元な立地条件＝システムの内部であること。常に内部からしか抵抗は生じない。最大のレジスタン行為→ロック的？

・金光さんのブログより、中畑さんがファブ野音来てたこと発覚。クボくん、コウセイくん（にミドも）はある程度想定内として、なんかビックリ。微妙に縁があるけど直接的ではないから疑問は残りますが、古参モノノケのドラマーがMYモノノケ観に来てくれたってのは妙に嬉しい。
そもそも金光さんが観に来てたってのも嬉しい。直接の担当じゃねぇけど、音人さんに目ぇかけて貰ってますかんね。ありがたや。