ハートの鐘を鳴らすのは(フジファブリック ホシデサルトパレードTOUR2011 inZepp東京)

音楽を鳴らすのは楽しい。フジファブリックの音楽を鳴らすのはとても楽しい。このツアーはどの曲からもそんな言葉が聴こえてくるかのようだった。ナタリーの「STAR」特集で秀俊さんが<突然大事なものを失った時どうするのかという問いの答えがこのアルバム>と言っていたのを思い出す。


初日に感じた必死さはより切実に。でもそこに“必死”って言葉に感じる“固さ”の様なネガティブなものはないの。“覚悟”としか、言い換える言葉が見つからない。フジファブリックとして音を鳴らし続ける覚悟。

大っきい音で響き渡る音楽を受けとるのは楽しい。それがフジファブリックの音楽だったらなお楽しい。1本足りないギター。頭の中離れない声とは違う声。そうだとしても“フジファブリック”の音楽が鳴り響くのは楽しいし嬉しい。

フジファブリックは志村のもので、あの子達のもので、そして関わってるスタッフの人達のものでもあって、それと同時に私たちファンのものでもあると思う。そのエゴを自覚した上で一言だけ言いたい。
フジファブリックを任せた!」

ダイちゃんが、加藤さんが、総くんが、一番楽しいと思う方法でフジファブリックの音を鳴らし続けてくれたらそれでいい。それだけを望む。

比較するつもりでも比較したい訳でもないけど、どうしたって探してしまう気持ちもある。冷たい小さな棘みたいなのがいくつか埋まってて、面影に触れる度にイチイチ痛めつけてくるけど、このでっかい喜びの方を選びたい。

ロックンロールは希望の歌だと、希望を歌うのだと思い知ったよいツアーでした。ありがとう、フジファブリック

<セットリスト>
1.STAR
2.理想形
3.夜明けのBEAT
4.スワン
5.B.O.I.P
6.スプラッシュ
7.地平線
8.パンチドランカー
9.アイランド
10.MUSIC
11.Drop
12.君は炎天下
13.パレード
14.TEEN
15.アンダルシア
16.会いに
17.虹
18.ECHO
EN1.星降る
EN2.TAIFU