「もう少しであけましておめでとうございます」byこいちゃん(CDJ07-08〜WEST〜最終日)

2日目エルレでとどめをさされてるガタガタボディをだましだまし酷使するも、椿屋以降疲労のピークで佐野さんまで意識朦朧と過ごしました。去年もそうだ、バインさん前死んでたんだった。22時過ぎると一旦睡魔落ち着くのか、ブンサテで最後とばかりに痛む身体動かし、繁はんの粋なお気遣いの数々を受け静かな幸福感で年越し迎えました。過剰な夢想は抱けない、さりとて絶望とも違う。さぁ、また闘うか。“生きる”ためにそのための、覚悟の時間は十分もらった。肩に力はほどほに、08年も生きてきたいと思います。
<本日の足取り>
べスベ→トライセラ→9mm→バクホンアジカン→椿屋→音速→佐野元春→ブンサテ→くるり
以下特化感触報告<ベスベ>
ドラマチックから開幕。“夏”を真っ向から描ける人種って限られるよなと、輝きます音に思う。それは才能とかとも違う次元なんだけど、あらかじめある程度決まってるものだとも思う。夏を選んだってより、夏に選ばれた人達。選ばれたんなら、描ききって欲しいなぁ。こいちゃんは84年生まれ同期の星として、どんな歳の取り方するか興味深々。来年はうちらの年だぜ。
浅ダンスコーナーでは大阪に獅子舞初降臨。こいちゃん曰く昨年の幕張時よりも大きいサイズだそうな。ばったんばったん荒々しく飛び回る姿に拍手を送りつつも、感動したのはそこじゃなく。何に驚いたってその“動”の演技の合間にためる“静”の演技もいれてるとこ。テンションおいこんで無我夢中で動き回れば“動”の演技はなんとかなるとは思うけど(もちろんエネルギーいるから十分賞賛に値しますが)、なかなかそんな細かいニュアンスまで付け焼刃じゃできないと思いますよ。こいちゃんが演技指導もしたか?幕張の獅子舞クオリティを見てないので比較ができませんが、湯浅くんを今後どう持ってってくのかも気にかかる。

「みんなたくさん踊っていってね」と唱。音が絡み熱が融け、騰がって煽って昇ってく。ゴイングさんについで、ユニコーンカバー参加の「ヒゲとボイン」も!甘ったれたかっこつけが甘いんやって。<9mm>
圧巻…。お若いだろうに、すでにあんな叫びの質身につけてるなんて。こうでしか、ありえない音。形式やポーズとしての“叫び”じゃなくて、こうとしか表せなくて皮膚をつきやぶっていでるもの。激しいとは聞いてたけど、激しさの中にまとわりつく粘こいものの存在も感じた。この叫びがどう化けるのか、恐ろしいのが出てきたわ。てかベースくんのマイク位置がありえなく低いのに、その位置でどっ叫んでるんすけど。<バクホン>
ライブハウスの密封空間で感じる迫力の質もあるけど、広く開放された場所に解かれて現れる迫力の質。9mmから続いてプラネットステージは狂宴。<アジカン>
アジカンの、ごっちの叫びは人の叫び。人であろうと、人であるために貫く姿。酔杯逃してたもんでアフターダーク楽しみにしすぎてて、うっかり忘れてた新曲「転がる岩〜」の存在。語りかけてくるその言葉に音に、世界を覆う膜がまたひとつ破けた心地。今までの歌詞を“硬い”と思ったことはなかったけど、これに出会った後では印象が変わってしまう。書き言葉から話し言葉へ、それくらい違う。音に昇華しきった言葉の輪郭が意味として刺さる鋭さから、もっと輪郭もまぁるく簡単に触れるものになってんだけど、複雑な感情を与えてくる。「音楽の力をオレは信じるよ」昨日細美さんはそう言ってた。それは細美さんだけじゃなくて、音楽に関わる人間みんなそう思ってるはずだとも言ってた。ごっちはその力を“弱い魔法”だと言う。現実の前にすぐ解けてしまう、弱いよわい魔法だと。魔法は魔法のままでは解けてしまうから、現実として実現するために。現実として実現するまで、何度も何度だろうと唱え続ける。歌い、叫び続ける。
くるり
ごっちにメガネを奪われた(繁本人による申告)らしくメガネレス・白シャツ姿でしてね。どなた様?むしろ田中様?なあり様に、音の快は絶品なれど視界的違和感がひどかった。「やり残したこと、あるでしょ?」なんてニヤリ笑いをかましながらも、厄払いにと『スラム』、年越しソバかわりにと『JUBILEE』。そして隠し芸を拾うすると言い出し、ベートーベン作曲『喜びの歌』をドイツ語で合唱しカウントダウン。ゆく年送りくる年迎えるためのニクい演出の数々、さすがでございます。ACも『東京』か『街』かの2択を出しつつ、惜しむ会場の声に2曲ともお年玉にくださいましたよ。2007年最後の35分、2008年最初の45分の計80分も過ごせ、景気いい幸先でございます。ただ非常に私個人が残念なことに、みなれねぇが故にビジョンを凝視しすぎたメガネレス岸田さんの百面相が脳にこびりついて夢にでてきそうです。ギョロっとした目をされてるのね。
サポギターに福山F-BLOOD兄の藤井一彦さんが参加。意識朦朧の中でみた佐野さんでもあの人一彦さんじゃねぇかと思ってたら、佐野さん・くるり共に参加されてた模様。太いギター弾かれるわぁ。ロックンロール!