蒼に融ける(LOST IN TIME ツアー2007 俺たちの旅〜旅立ち編〜in大阪BIGCAT)

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前作「時計」でロストの音楽に出会った時、その音と海北さん自身に抱いた像は曇りの日の空。からっと晴れてる訳ではないんだけど、雨模様でもない。雲の層の濃淡の動きと、合間からこぼれる光で生まれる繊細なグラデーション。その像が「さぁ、旅を始めよう」で変わりました。今は春の朝の空。晴れてるんだけど霞がかって、遠くの景色はボンヤリと空に融けている。雲は去りきらない。でも確かな蒼に目が奪われる。
忘れたくないこと、忘れてしまう。忘れた方が楽なのに、忘れられないことがある。どうしてこうなんだろう。どうしてこうでしかないんだろう。真理を前にしたやるせなさ。「いいことばかりありゃしない」されど犬〜の前奏セッションで、海北さんはそう叫んでました。それでも、それでも明日こそはと願うことが、少しだけでも足を進める。明日を作ろう、明日を選ぼう。忘れてしまうかもしれない。忘れられないままかもしれない。それはまだ判らないけど、昨日のこと連れた“僕”の、明日に向けた今日の決意。
まだ霞かかる空の向こう側は見えなかった。でも焦燥や憂い、それと同時に見上げて仰ぐ希望の彩。その蒼さに魅入ってしまう。その蒼さに心が震う。
まだね、“今日”の歌なの。まだスタート地点。このツアーはすごい丁寧な助走なんだと思いました。弾き語りにアコースティック?セッションとか、歌がよりよく届く方法を探しての実践なんだろな。この蒼さが明日をどう描くのか、明日をどう作るのか。27歳になった海北大輔が紡ぐ歌が、これからのロストインタイムが震わす音が楽しみでしょうがない。ただただ今夜は歌の響きに、その彩の深さに融けこみました。
そう言っちゃうとキレイだけど、実状は呆然と棒立ちっすよ。まだロストはノれないってか、それはこっち(私)の問題で、溢れてくる感情に一杯一杯でキャパに余裕がない。まだいい意味であの振動に耐性がついてない。その合間にナイス兄貴陣に見聴き惚れたり、そんなナイス兄貴陣と源ちゃんにそれぞれへの角度でちょこっと甘えてる海北さんの行動にトキメキ撃沈したり、源ちゃんのあの空気に和んだり、心が忙しい夜でした。
すごく、絵描きたくなりました。ライブの絵ってだけじゃなくて、絵を。もっともっと、あの歌たちみたいに心震わす絵を描きてぇなって。やたらめったら奮わされました。新緑の季節はまだまだこれから。我張ろー!

・ピアニカでも歌いまくりなシュンちゃん、「見かけによらず大食漢」by海北。CDJで大阪来た時に源ちゃんか有江さんだったかのカツ丼のカツ一切れくすねてたことをばらされてました、意外。
・海北さんのお母さんがすっかりファンになってる、弥吉兄貴がロストにもたらしたのは「色気」。干支が一緒(12歳差)ってことを海北さんはそんだけ年上でかっこいい!っていう発露で云ってんでしょうが、呼人さんとかもそうだけど意外と上の人のがジェネレーション気にするからあんま言わない方がいいんじゃないかとハラハラ。嬉しそうに言う海北さんと、ちょっと傷ついてる風の弥吉兄貴のコントラストが微笑まし。
・有江兄貴がもたらしたのは「ユーモア」。リハ中とか笑いすぎて声枯れるって海北さんが訴えてましたが、あの渋いベースプレイでどんなユーモアかますのか気になるぜ…。合間に源ちゃん構ってたのもまた微笑まし。
・海北さん5日前に27歳になったことを自己申告。「ハッピバースデートゥーミー」ってこっちがおめでとうと言う間も与えず、自分で歌う。そんくらいいくらでも歌ったげるって!!!(悔。
・自分の誕生日の前に父親の誕生日だったんで電話したら「すげぇ照れてた。オレが」
海北さんはこの一年でぐっと雰囲気かっこよくなったのに、相変わらず言動の折々が可愛らしいトコあってそのメリハリに鷲づかみ。弥吉兄貴の色気をさして「大輔には無理ね」と海北母は仰ったそうですが、いやいやいや、これからですよ。お宅の息子さんいい男になりますよ。みお吉的いい男ポテンシャルランキング(30歳未満の部)、安部コウセイ海北大輔が現在双璧。源ちゃんは…十分完成しすぎてる。