2007年1月10-11日 ASIA NKUNG-FU GENERATION Tour酔杯2006-2007 「The start of a new season」in大阪城ホール

リズムが響いてギターが重なる。その振動に心が揺れる。その振動だけで感情が湧き出す。なんでだろ、なんでこのバンドの音にこんな掴まるんだろう。2007年ライブ始めはアジカンの再会から。くっそー、がっつり泣かされてきたっつーの。
消さないで、捨てないで、諦めないでと。心に浮かんだ色や像がどんなにおぼろげであったとしても。それくらい曖昧なものであったとしても。貫いて、守って、伝えてみてよと。人の評価にさらされる前に、まず自分自身が感情の存在を認めれなくても。その気持ちは抱いた自分だけのもの。守れるのも、伝えるのも、自分でしかない。
世界はいつだってただそこにあるのに、阻んでるのは自分自身で作った壁。とてつもない大きな厚いものの様に思えて、その先に世界があるなんて想像をぶったぎるけど。ホントはまぶた一枚分くらいでしかない薄い薄い膜。自分を縛る、巨大な幻想をぶっこわしにくるロックンロール。その振動に共鳴したのなら、きっとぶっこわせるはず。
誰かの幻想をつきやぶるだけのロックンロールを奏でるバンド。"君の街まで”という強い意志。その強い意志の源は何よりも彼等本人の、捨てたくない、消したくない、諦めたくないという抵抗。自分を捕らえる幻想への抵抗。その手段として選んで鳴らす音だからこそ、誰かの幻想をぶっこわす力を持つ。自分対自分、そして自分対君へと。常に一対一に、直線上に伝わる音。その誠実さが一音一音に全てが詰ってるから、音の重なりに、その振動に、触れて揺れて心が動く。
ロックンロールは闘争だー!と、マルクスの影響ドンな仕方で興奮した夜でした。かっこいい、ただもうかっこいい。ロックグラウンド0を機軸として円周を広げてってるイメージをアジカンには抱いてますが、どんなに半径を広げても初発の軸がぶれないから遠心力の威力が増しても揺らがない。今年もまたどんな渦を巻き起こすのか。その覚悟の全てを改めて魅せてもらったからこそ、ただただ楽しみ。

<ゲストバンド感触>
10日
ふとっちょ(愛)きらきら(マジ)ロックシンガーの共演!ソウさん&ソカベさんアコースティックユニット。弾き語りでもロックンロール。東京に出てきて東京で生きてる2人がそれぞれ作った「東京」をこのハモで聴けるなんて!!そんで「トワイライト」に「スター」とキラーチューンたたみかけて締めでさぁ(ぐすん。一発目は「恋におちたら」だし、あっという間の5曲でしたけども最高としか言えやしねぇ。こんな最高のケミカル反応を、ありがとうアジカン!!!
小谷さんは初遭遇。ピアノにベースドラムの3P編成。このリズム隊がすっげ太イイ音だしてしびれたんすが、ぶっといリズムに負けてない声!ただ細く甘いだけじゃない、シャープな意志を感じてかっこいい。6曲でしたがドンドン覚醒してく声にもっともっと聴いてたかったですわ。
11日
スペシャアザーズはシンセにウッドベースの組み合わせがずりぃ!好き!!MIXしたシンセの高周波的音に絡む、響きの深さあるリズムやギター(もエレアコ?)がたまんねす。
お久しぶりのテナーは相変わらずの爆弾サウンドにビリビリきつつも、ホリエ氏の声がその爆弾サウンドに負けてない!!これまでは音のかっこよさに声が負けまくってた(=打ち消されてた)のが唯一のがっかりポイントだったんすが、いやいやなんだかんだ半年振りの再会果たせば爆弾サウンドの爆風に声が見事に波乗りして会場中に響き渡る。なんてかっこよくって気持ちいいの!!
力のあるサウンドは広い場所が似合うと想う。会場中を音で侵食してくのに鳥肌が立つ。ロックバンドが広い場所(端的にいうとホールやアリーナ)でやんのは必ず反対意見が出るものですけども、そういう挑戦はめっちゃおもしろくてめっちゃかっこいいと思います。そうやって証明して、後に続くロックキッズ共を憧れさしてやんな。広い場所で鳴らすのかっこいいって思わせて、そいうやってスタンダードを塗り替えてけばいい。